ニュースレター

2020年 4月 20日発行
地球環境は今!!

近年、世界各国において異常気象が多数観測されている。

日本国内でも「数十年に1度」「史上初の」と形容する事態が
度々起きている。

そんな中「環境×テクノロジー」で地球的課題に取り組む
企業や団体が増え始めている。


オーストラリアのシドニー工科大学の研究グループは今年1月、
海洋性微生物への理解を促すことを目的に、

オランダ市民化学プロジェクト「Adrift」を発足。

市民と海流に乗って世界中の海域を循環する海洋性微生物
(プランクトン)とを繋ぐポータルサイト「Adrift」を通じて、
様々な海域で生息する海洋生物の現状を把握し、海洋生物の
多様性の保護に資することを目標に掲げる。

政府系機関「Inspiring Australia」からの資金援助により
実現したプロジェクトであり、豪気象局や総合海洋観測
システム(IMOS)もプロジェクトに関与した。

世界の海は複数の人為的因子が重なり、危機的な状況へと
追い込まれている。

具体的に海洋汚染の原因として考えられるのが、
海洋へのプラスティックゴミの投棄、

陸から河川への汚染物質の流出、海洋資源探査に伴う生態系の
破壊、海洋上で発生した船舶事故による油の流出、

大気中のCO2排出量の増加による海面温度の上昇などだ、
そして海洋生物たちは汚染が進行した海の中で今もなお
必死で生き延びようとしている。

そこで今回、シドニー工科大学はポータルサオト「Adrift」を公開。

「Adrift」には海洋におけるシミュレーションを元に地図が作成されており、
各々の海域でプランクトンが生息する条件に関する説明書きがある。

「Adrifi」を閲覧した市民はプランクトンの住処にふと立ち寄る。
ポータルサオトを通じて、人為的因子によって急速に変化しつつある

海洋環境に何とか適応としようとする海洋生物の現状を理解するとともに、
その知識を糧に現状に対する何らかの打開策が見出されるかもしれない。


ここからは北米の話に移る。

北米では山火事が相次いで発生している。

そんな中、カナダのアルバータ大学では山火事の発生をあらかじめ
予測可能なAIを開発中だ。

同大学は地震をはじめ、あらゆる災害を予測するAIの開発にも着手しており、
防災関連分野で顕著な実績を収めている。

近年、世界規模で進行している気候変動が原因で、現行の手法では
天候のパターンや干ばつ状況、雷雨の発生を予測することが困難に
なりつつある。

それがゆえに、災害への対応が遅れ、炎が激しく燃え広がる。
カナダでは毎年、山火事が原因で約250万ヘクタールの森林が
被害を受けている。

これはカナダ東部のノバスコシア州の約半分に相当する面積である。
山火事に関しては昔から頻発していた事態ではあるが、

半世紀前の1970年代頃の年間の消失面積は100万ヘクタールほど。
近年の山火事がいかに深刻な事態であるかが思い知らされる。

今年5月にも、アルバータ州北部に位置するハイレベルで、
高速道路を跨ぐ大規模な山火事が発生し、10万ヘクタールを
超える土地に燃え広がるという惨事が起こったばかりだ。

そこで、このような状況から脱却すべく提案されたのが機械学習に
基ずくアプローチである。

「機械の処理能力は人間の脳をはるかに上回る。そのため、機械学習は
人間の気象予報士が見落としがちな点に立脚し、新たなパターンを発見
するのに適している」   (アルバータ大学マイク・フラニガン教授)


アルバータ大学のマイク・フラニガン教授は現行の予報に用いられる
気象データ(降水量、気温、風速、湿度を含む)に、

山火事と関係のある天候状況に関するデータを統合し、
ニューラルネットワークを構築。

湿度の高さに着目しつつ、所定の天候を予測するという仕組みに
なっている。

実証実験については今後開始させる予定である。


ちなみに、機械学習に基づく火事の予測に関する研究は
世界的にも進んでいる方だ。

そのような研究論文についてはこれまでも多数報告されており、
論文数は150本を超えている。

国連教育科学文化機関「UNESCO」により世界遺産として
登録されているオーストラリア北東部の海岸沿いに広がる世界最大の
珊瑚礁地帯グレートバリアリーフ。

多くの珊瑚や魚類が生息する生物多様性に富んだ場所として知られているが、
近年海水温の上昇による白化現象が観測されている。

オーストラリア海洋科学研究所やクイーンズランド大学の研究者らは
珊瑚の再生のための取り組みの一環として、ドローンを活用した
水中調査を定期的に行っている。

地球温暖化、海面上昇、山火事、オゾン層破壊、プラスチックゴミによる
海洋汚染・・・・

現代社会において地球が抱える問題は非常に多い。

「環境×テクノロジー」で地球的課題に挑む企業やスタートアップは
続々登場するだろう。

今後の動向に注目したいところです。






<参考:BEAUTY&ECOONE>


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