ニュースレター

2025年 6月 1日発行








禅に学ぶ「持たない暮らし」の智慧。

欲を手放し“これで十分”と思える心を育てる/

曹洞宗徳雄山建功寺住職・枡野俊明さん




生き方読みもの

禅の教えによれば、

持たない暮らしのなかにこそ

「真の豊かさがある」そうです。


私たちの日常にも生かせる方法を、

住職であり、

庭園デザイナーでもある枡野俊明さんに教わります。


欲を手放し、

本当に必要なものを見極めるための智慧を紹介します。



多くを求めず、

「これで十分」という心が、

安らかに生きるコツ



「足ることを知らない人は、

どれほど裕福であっても心は貧しい」


これは、

お釈迦さまの説法のなかでも、

最も大切な教えです。



人間は、

何かを手に入れてもまた次のものが

欲しくなる生きもの。


お金や物だけでなく、

愛、友情、肩書きなども欲望の対象です。



その執着に身を任せていたら、

「もっと、もっと」と求めつづけてしまい、

永遠に心が満たされることはありません。




一方で「知足(ちそく)」、

すなわち足ることを知っている人は、

「もうこれで十分だ。ありがたい」

と思えるため、

たとえ貧しくても心が満たされています。



多くを持つよりも、

自分の持っているもので

十分だと思えるかどうかが、

安らかな生き方につながります。



持たないための智慧

もの選びの考え方を知ることで、

そもそも「買わない」暮らしを実践。


欲が芽生えたときの対処法を知る

画像: 欲が芽生えたときの対処法を知る


だれにでも欲はあって当然です。


だからこそ、その欲を「どう扱うか」は、

生きている限りのテーマといえます。



肝心なのは、欲が芽生えても、

すぐに判断に結びつけないこと。


欲しいと「思った」としても、

それをどうするかの「考え」に

結びつけないよう心がけてください。



イメージで説明すると、

欲はまず「おなか」で受け止めます。


その思いを「頭(=判断)」に上げてしまうと

「買う、買わない」で迷うことになるから、

その手前で保留にするのです。


人の心は揺れ動くものだけれど、

そのままにしておけば元に戻ります。



「欲しい」と思ったとしても、

どうしようかと考えなければ、

そのうち元に戻るものなのです。



手に入れるときは、

自分にとって「よい」ものを


画像: 手に入れるときは、

自分にとって「よい」ものを


「安いから」「人気があるから」

「ほかにいいものがなかったから」



そのようなきっかけでものを買っていると、

自分のまわりにそこまで

思い入れのないものが集まってきます。



すると、

心に響いていないから使わなくなったり、

また別のものが欲しくなったりして、

不要なものが増えることにつながります。




ものを選ぶときには、

少々値が張ったとしても、

よいものを買いましょう。



質も見た目も使い勝手も、

「自分にとって本当によいものかどうか」

を吟味するのです。



そういった心持ちで手に入れたものは、

ていねいに扱うようになり、

長く使えることにつながります。



愛着がわき、「これがあれば十分」

という気持ちになれるのです。






物価高騰が続き、

老後のお金に不安を感じている人もいるかもしれません。

でも、自分の「好き」はがまんしたくない。

これからは「がんばらない」がキーワード。

日々の暮らしを楽しみながら、

お金とどうつきあうか、が大切です。





<参考:>
枡野俊明(ますの・しゅんみょう)
曹洞宗徳雄山建功寺住職、




1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、





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