【教えていただいた方】
リンパって何? その役割とは?
エステサロンなどでよく聞くリンパマッサージ、
むくみはリンパが滞った状態?
昨今ではこうした「リンパ」という言葉が
すっかり定着していますが、
その働きをしっかり理解していますか?
「リンパ管は静脈に沿って全身に張り巡らされており、
その中の液体をリンパ液といいます。
血液は心臓から全身を駆け巡り
酸素や栄養を届けます。
その一部の血液は毛細血管から外にしみ出て、
隅々の細胞に酸素と栄養を届け、
老廃物を受け取って再び血管に戻ります。
その際、
その一部が細胞から回収した老廃物などとともに
毛細リンパ管に入り、リンパ液になります。
毛細リンパ管は合流してリンパ管になり、
老廃物や二酸化炭素は浄化され、
最終的に静脈に流入して心臓へと戻されます。
リンパ管はいわば老廃物を集めて運ぶ
下水道にあたる器官。
その途中にあるリンパ節は、
リンパ球やマクロファージなどの
免疫細胞が集まっていて、
外部からの細菌やウイルスなどの
病原体や老廃物を浄化する
浄水場のような役割を果たしています」
全身にあるリンパ節
首とその周辺部にあるリンパ節
リンパ節は全身に約800個あり、
特に首とその周辺部には約300個、
次いで鼠径部とその周辺に集まっています。
風邪を引くと、
首の上部横が腫れることがありますが、
これはリンパ球などが病原体と闘っているから。
「リンパがスムーズに流れていないと、
酸素や栄養の取り込みがうまくいかなかったり、
二酸化炭素や老廃物が排出できずに、
肌あれや顔のたるみ、
ぽっこりお腹、脚・足のむくみの原因に。
肩こりや冷え、
疲労感などのプチ不調も引き起こします」
リンパは流すのではなく、自然に流れるもの
ではどうしたら、
リンパの滞りを解消できるのでしょうか?
「リンパ管には、血液を送り出す心臓のような
ポンプ機能がなく、
末端の毛細リンパは自動的に流れてはくれません※。
リンパをスムーズに流すためには、
筋肉の収縮と膨張といった動きを繰り返すこと、
つまり筋肉を動かすことが必要です。
ですから一日中、
悪い姿勢で座りっぱなしなどで
筋肉を動かさないでいると、
リンパは滞ってしまいがちになります。
※太いリンパ管は平滑筋の収縮で
微弱ながら自動的に流れます。
リンパケアというと、
すぐにマッサージを思い浮かべるかもしれませんが、
あまり強く圧をかけると細胞間が押しつぶされて、
逆に流れを悪くしてしまうこともあります。
そもそも、
リンパは日常的に体を動かしてさえいれば
自然に流れるもの※。
重要なのはリンパが
自然に流れる体にすることなのです。
※例外として、がんの転移などで
リンパ節を切除した場合は、
リンパマッサージやリンパドレナージなどの
外力が必要になります。
そのためにまず必要なのは、
筋肉を緩めることです。
人間の体には大小さまざまな筋肉が600以上あり、
その6~7割は下半身に集中していて、
特に体を支えるために
大きな筋肉が多いのが特徴です。
例えば大腿四頭筋(前もも)、
ハムストリングス(もも裏)、内転筋(内もも)、
大臀筋(お尻)など。
そして、
上半身と下半身の境目にあたる横隔膜も筋肉です。
こうした大きな筋肉を緩めることから始めます。
まず行いたいのは、
横隔膜や下半身の筋肉、
特にインナーマッスルを緩めることです」
リンパケアをすると起こるうれしいことは?
- むくみが解消してスリムに!
- 細胞が若返るので、肌の潤いアップ!
- 基礎代謝がアップするので痩せやすい体に。
- 老廃物が排出されて、免疫力が強化。
- 関節の動きがよくなるので、体が動きやすくなる。
- 血行が促進されるので、顔色がよくなり、冷えが改善する。
- 心が安定してやる気が出てくる。
そもそも、
木村さんがリンパケアの研究をする
きっかけになったのは、
薬剤師として仕事をしていたときに、
患者さんから
「薬が効かない」と相談されたことだったとか。
耳まわりのリンパケアを学び提案したところ、
頭痛が楽になったといった報告が相次いだのです。
リンパケアは細胞レベルでの
アンチエイジング効果に優れていると確信を持ち、
研究をして独自のメソッドを確立したのです。
ここで紹介する木村式リンパケアの魅力は、
自分で行えるのでお金がかからないこと、
“ながら”でもでき、
運動習慣がない人でもできる手軽さで、
一生実践できることです。
木村さんは今年(2024年)の3月で65歳に!
顔にも体にもたるみはありません。
まさに奇跡の65歳!
これもこのリンパケアのたまものといえます。
「ある日突然に若返ったりすることはありません。
ゆるゆるでもいいので、
毎日続けることが大切です。
毎日が難しいのなら、
気がついたときだけでもOK!
できるところから始めてみてください」
<参考:木村友泉さん >