2025/1/13

"まるで人間の手"  中国スタートアップ「PaXini」が 起こす人型ロボットの触覚革命

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

"まるで人間の手" 

中国スタートアップ「PaXini」が

起こす人型ロボットの触覚革命

 

 

 

このところ、

大いに注目されている人型ロボットの開発では、

より人に近いロボットを実現するうえで

触覚センサーが鍵を握っている。

 

 

多次元触覚センシング技術を手がける

スタートアップ企業「帕西尼感知科技(PaXini Tech)」は、

この技術を駆使してロボットが

人間に近い知覚を持てるよう力を注いでいる。

 

 

 

人型ロボットの開発は、

両手の正確な制御抜きには語れない。

 

ロボットの 「皮膚」にあたる触覚センサーは、

ロボットと対象物の感触や状態をリアルタイムで感知し、

 

視覚センサーよりもタイムリーで

正確なフィードバックを提供するため、

器用な手の動きを調整するのに役立つ。

 

 

これは柔らかいものや、

壊れやすいもの、

複雑な形状のものを扱う場合に特に重要となる。

 

 

 

技術の進化に伴い、

精度や感度の低い従来の触覚センサーでは、

もはや市場の需要を満たすことはできなくなった。

 

 

ハイエンドの触覚センサーは欧米企業が

市場シェアの80%以上を占めており、

中国産触覚センサーの普及を

進めることが重要な課題となっている。

 

 

 

帕西尼感知科技のソリューションでは、

人型ロボットや先端製造業のニーズを満たせる

ハイエンドの触覚センサーを打ち出している。

 

 

帕西尼感知科技の製品は多次元触覚センサー、

多指多関節のロボットハンド、

人型ロボットに至るまで幅広い範囲をカバーしている。

 

 

2024年の世界ロボット大会

(WRC、World Robot Conference)では、

 

第2世代の多次元触覚人型ロボット

「TORA-ONE」、

 

第2世代の多次元触覚ロボットハンド「DexH13」、

そしてITPU(Intelligent Tactile Processing Unit)

技術に基づいた多次元触覚センサー

「PX-6AX GEN2」を発表した。

 

 

TORA-ONEは、

DexH13とPX-6AX GEN2を活用した

自由度の高い人型ロボットである。

 

 

ロボットハンドのDexH13は、

触覚と視覚を組み合わせた市場初の4本指ロボットハンドだ。

 

片手の自由度は13で、

持ち上げる、つまみ上げる、

溶接などの作業をこなすだけでなく、

 

つかみ取ったり回転させたりするなど

人間の手のように複雑な手の動きで、

優れたパフォーマンスを発揮する。

 

 

 

 

 

 

DexH13の2本の手は、

自社開発した高精度の触覚センサー

PX-6AX GEN2を約2000個搭載しており、

 

 

超高解像度で圧力感知、摩擦、質感など

15種類の検知が可能だ。

 

 

また、

800万画素の高解像度AIカメラが搭載されており、

高度な視覚アルゴリズムに基づいて、

物体の6次元姿勢検出を行い、

物をつかむことができる。

 

 

この視覚と触覚の組み合わせにより、

ロボットは複雑な環境や作業に適応することができる。

 

 

TORA-ONEは47自由度のモジュール

(胴体が21、4本指ロボットハンドが26)で構成され、

 

片腕の耐荷重は5キログラム。

 

高度なモジュール構造を採用した

脚部と胴体は安定性が高く、

 

腰部の可動設計により、

身長1.46〜1.86メートルの範囲で

柔軟な伸縮が可能。

 

 

運動性能に優れたロボットシャシーを備えており、

360度全方向への移動が可能なため、

 

物が複雑に配置された現場や

動きの多い作業環境でも

スピーディーに移動できる。

 

 

最大速度は秒速1メートル、

稼働時間は最長8時間に及ぶ。

 

 

またTORA-ONEのシャシー部分には、

LiDAR SLAM測位ナビゲーションシステムも

搭載されており、

 

複雑な3次元環境でも正確に位置を特定し、

さまざまな対象物や位置情報を正確に把握できるほか、

 

最適な経路計画や障害物回避が可能になり、

生産効率と作業の安定性を

大幅に向上させることができる。

 

 

現在、TORA-ONEは、

工業生産、医療・ヘルスケア、

倉庫管理・物流などの多くの場面の

作業に適応することができる。

 

 

例えば精密機器の組立工場に導入すれば、

TORA-ONEが触覚センサーと

マルチモーダル知覚モデルに基づいて、

部品の形状、大きさ、材質などの情報を素早く検知・判断し、

器用な手つきで精密部品の組み立てを完了し、

指定の場所まで搬送することができる。

 

 

 

 

 

 

技術の向上に伴い、

人型ロボットの活用シーンはさらに広がり、

最終的には単純作業から、

 

より複雑で柔軟性が求められる作業へと

移行していくと予想される。

 

 

英調査会社オムディアのレポートによると、

人型ロボットの世界出荷台数は

2027年までに1万台を超え、

 

2030年までに3万8000台に達し、

2024年から2030年までの年平均成長率は

83%に達する見込みだという。

 

 

<参考: >