2025/12/29

目や耳の不調に効く「率谷」。 局所作用のツボとして 耳鳴りや難聴にも用いられます

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

目や耳の不調に効く「率谷」。

局所作用のツボとして

耳鳴りや難聴にも用いられます

 
 
 
 
 
 

 

 
不調スッキリ! 毎日のツボ押し365 
 
 
中医学のエキスパートである
 
鍼灸師の兵頭 明先生が、
 
 
ツボの効能や位置、
 
効くメカニズムを解説します。
 
健康の土台作りに、不調改善に、
 
1日1分のツボ押しを習慣にしましょう。
 
 

率谷(そっこく):胆経のツボ

 

ツボ名の由来

 
「率」には「沿う」という意味があり、
 
二つの山の間を「谷」と言います。
 
 
率谷というツボが、
 
耳の上方で谷のような三つの骨
 
(頭頂骨、側頭骨、蝶形骨の大翼)の接する
 
陥凹部にあることから、
 
率谷と名づけられています。
 
 
 


率谷(そっこく):胆経のツボ

ツボの場所

 
耳の尖端の直上、
 
髪の生え際から上1.5寸
 
 


刺激の仕方

人差し指、または中指の腹をツボに当て、
 
垂直に5呼吸ほど押しましょう。
 
 
これを左右同時に3回繰り返しましょう。
 
 
刺激を強くしたいときは、
 
垂直に押しながら、指を前後に回してもよいです。
 
 

効能・作用

 
目の充血、片頭痛、耳鳴り、難聴など



1.胆経は目尻から始まり、目の充血を改善させる作用があります。

2.局所作用として、率谷のツボの近くの症状である片頭痛、耳鳴り、難聴などを改善させる作用があります。
 
 


【豆知識】
 

率谷は耳の上にあり、
 
胆経は目尻から始まり耳の中に入っているので、
 
率谷への刺激は耳の中にも伝わります。
 
 
 
そのため、
 
耳鳴りや難聴の治療にも用いられています。
 
 
 


ツボ取りに役立つ「同身寸法」
 
 

親指の幅を1寸、人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

 

 

親指の幅を1寸、

人差し指・中指・薬指を合わせた幅を2寸、

人差し指から小指までを合わせた幅を3寸とする。

 

 


ツボの探し方としては、
 
ご自身の指の長さや幅から位置を割り出す
 
「同身寸法」という方法が適しています。
 
 
“自分の体は自分で測る”という考え方で、
 
体格差などから一律に「cm」で
 
表せないツボの位置も、
 
 
同身寸法なら測ることができます。
 
 
この連載では、
 
しばしば「へその上3寸」と
 
いった表現が出てきますが、
 
 
 
その際には上記の「同身寸法」を
 
用いてツボを取ってみてください。
 
 
 
 

 

<参考:鍼灸師の兵頭 明先生>