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2026/11/4
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「里芋」にはどんな「ホルモン」を 分泌させる効果がある? |
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「里芋」にはどんな「ホルモン」を 分泌させる効果がある?
医師が徹底解説!
里芋にはどんなホルモンを分泌させる効果がある? メディカルドック監修医が里芋の健康効果や 食べる際の注意点などを解説します。
監修医師: 「里芋」とは?
里芋(サトイモ、学名:Colocasia esculenta)は、 独特のねっとりとした食感が特徴のいも類で、 縄文時代から日本で食べられてきた 歴史の長い食材です。
中心の「親芋」から「子芋」「孫芋」が 次々と増えていく育ち方から、 子孫繁栄の象徴として、 お正月や十五夜のお供え物にも 用いられてきました。
じゃがいもやさつまいもを総称する 「山の芋」に対し、山ではなく里(人里)で 栽培されることから「里芋」と 呼ばれるようになったとされています。
低カロリーでありながら食物繊維や カリウム、ビタミンB6などを含み、 皮をむいたときに出てくる独特の ぬめり成分にも注目が集まっている食材です。
煮物やお雑煮、芋煮など、 和食を中心にさまざまな料理で親しまれています。
インターネット上では「里芋を食べると ホルモンが増える」といった話も見かけますが、 実際のところを内分泌内科専門医が解説します。
専門用語には、 なるべくわかりやすい説明を添えて紹介します。
里芋の健康効果
整腸作用里芋のぬめりのもとであるガラクタンや グルコマンナンは、 水に溶けるタイプの食物繊維(水溶性食物繊維)です。
これは、 皮をむく際に手につくとかゆみの原因にもなる、 あのぬるぬるとした成分の正体です。
食物繊維とは、 人の消化酵素では分解されずに腸まで 届く成分の総称です。
含んでゲル状になり、 便を柔らかくして腸の動きを助けるため、 整腸作用が期待できます。
同じいも類でも、じゃがいもなどには あまり見られない、 里芋ならではの特徴といえます。
満腹感を得やすい里芋は100gあたり約53kcalと、 じゃがいもやさつまいもと比べても 低カロリーな部類のいも類です。
同じ量のご飯(約156kcal)と比べても 、カロリーは3分の1程度です。
食物繊維も含むため、 比較的少ないカロリーでも満腹感を 得やすい食材とされています。
カロリーを控えつつ、 いも類の食べ応えを楽しみたいときに向いています。
むくみを抑える里芋には100gあたり約640mgのカリウムが 含まれています。
カリウムは、野菜や果物、 いも類に多く含まれるミネラルです。
カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)の 排出を促すミネラルで、 塩分の摂り過ぎやむくみが気になる方の 食生活を助けます。
腎機能が低下している方の注意点は後述します。
皮膚や粘膜の健康維持里芋にはビタミンB6が100gあたり 約0.15mg含まれています。
ビタミンB6は水に溶けやすい性質を持つ ビタミンB群の一つです。
助けるビタミンで、 皮膚や粘膜の健康維持にも関わっています。
骨の健康維持マグネシウムやカルシウムといった ミネラルも含まれています。
働きを支えるミネラルで、 カルシウムとともに骨の健康維持に関わっています。
いずれも現代の日本人の食生活で 不足しやすいとされるミネラルで、 意識して摂りたい栄養素です。
里芋にはどんなホルモンを分泌させる効果がある?
糖の消化吸収の速度を緩やかにする里芋のぬめり成分であるガラクタンなどの 水溶性食物繊維は、 胃や腸の中で糖の消化・吸収の速度を 緩やかにする働きがあります。
これは、 水溶性食物繊維が胃の中で水分を含んで ゲル状になり、 糖の移動をゆっくりにするためと考えられています。
血糖を下げるホルモンである インスリン(すい臓から分泌されるホルモン)の 急激な分泌も緩やかになると考えられています。
インスリンが細胞に働きかける際に 必要なミネラルの一つとされています。
マグネシウムの摂取量が多いグループほど 2型糖尿病の発症リスクが低い傾向が 報告されています。
ただし、 これは食事全体の傾向を長期間調べた研究であり、 里芋単独の効果を示したものでは ない点には注意が必要です。
血圧の調整カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収 (体内に取り込み直すこと)に影響し、 血圧を調整するホルモンの仕組み (アルドステロンなど)とも関わりがあります。
むくみや塩分バランスを整える一助になると 考えられていますが、 里芋を食べることでホルモン分泌そのものが 大きく変わるというより、
「体内の塩分バランスを整える一助になる」と 理解しておくのが適切です。
気分や睡眠の調整ビタミンB6は、 体内でセロトニンやGABAといった 神経伝達物質を作る化学反応を助ける 補酵素(酵素の働きを助ける物質)として働きます。
里芋には100gあたり約0.15mgの ビタミンB6が含まれています。
分類が異なる情報伝達物質ですが、 気分や睡眠の調整に関わる点で ホルモンと似た働きをする物質です。
ビタミンB6が不足すると、 これらの物質が体内で十分に 作られにくくなる可能性があります。
食欲の調整「里芋を食べると太りにくい」と 言われることがありますが、 これは食欲を抑えるホルモンが 直接増えるというより、 食物繊維と水分の多さによる 満腹感の効果と考えられます。
食べ過ぎの防止につながる可能性がありますが、
里芋を食べることで 食欲調整ホルモン(レプチンなど)の 分泌量そのものが明確に変化することを 示した質の高いヒト試験は、 現時点では確認されていません。
過度な期待はせず、 日々の食事の一品として取り入れるのがよいでしょう。
里芋を食べる際の注意点
手が痒くなる生の里芋の皮をむくと、 手がかゆくなることがあります。
里芋を調理する際によく知られた特徴の一つです。
針状の結晶が皮膚を刺激するためです。
皮をむく際は手袋を使う、塩でもむ、 酢水にさらすなどの工夫で、 かゆみを軽減できます。
かゆみが出てしまった場合は、 こすらずに流水でよく洗い流しましょう。
加熱してから食べる里芋は生で食べるのには適さない食材です。
皮膚と同様に口の中や喉の粘膜を 刺激することがあるため、 必ずしっかり加熱してから食べるようにしましょう。
加熱することでシュウ酸カルシウムの刺激が弱まり、 ぬめりや食感も楽しみやすくなります。
尿路結石や慢性腎臓病の方には注意シュウ酸を含むため、 尿路結石のある方や慢性腎臓病で 食事制限がある方は摂取量に注意が必要です。
(シュウ酸カルシウム結石)になりやすいことが 知られています。
カリウムも比較的多く含まれるため 腎機能が低下していてカリウム制限が 指示されている方は、 自己判断で大量に食べず、 主治医や管理栄養士に相談してから 食べるようにしてください。
腹部膨満感の出現食物繊維が豊富な一方、 消化管への負担も比較的大きい食材です。
胃腸が弱い方やご高齢の方では、 お腹が張る感じ(腹部膨満感)や 下痢につながることがあります。
ふだんあまり食物繊維を摂っていない方は特に、 少量から試すとよいでしょう。
糖質の摂りすぎに注意いも類は炭水化物(糖質)を 比較的多く含む食材です。
一度に食べる量や、野菜やたんぱく質と 組み合わせて食べる順番などを 意識するとよいでしょう。
詳しくは後述のよくある質問でも解説します。
「里芋とホルモン」についてよくある質問
ここまで里芋とホルモンについて紹介しました。 ここでは「里芋とホルモン」についてよくある質問に、 メディカルドック監修医がお答えします。
里芋には整腸作用があるのでしょうか?久高将太(医師) はい、期待できます。
里芋のぬめりのもとであるガラクタンや グルコマンナンは水溶性食物繊維の一種で、 腸内で水分を抱え込んでゲル状になり、 便を柔らかくして腸の動き(蠕動運動: ぜんどううんどう、腸が収縮して内容物を 先へ送る動き)を助ける働きがあります。 また、里芋には不溶性の食物繊維も含まれており、 便のかさを増やす働きも期待できます。 水溶性・不溶性の両方をバランスよく含んでいる点も、 里芋が整腸作用のある食材として 紹介される理由の一つです。 ただし、食物繊維だけに頼るのではなく、 水分摂取や適度な運動とあわせて取り入れることが、 便通を整えるうえでは大切です。
里芋を食べると血糖値は上がりますか?久高将太(医師) 里芋は炭水化物(糖質)を含むいも類のため、 食べれば血糖値は上昇します。 かにする働きがあるとされ、 白米など精製された炭水化物と比べて 血糖値の上昇が比較的緩やかになる 可能性が報告されています。 また、前述のマグネシウムがインスリンの 働きを支える面からも、 食後の血糖コントロールに役立つ可能性が 考えられます。とはいえ、 食べる量が多ければそれだけ血糖値への 影響も大きくなります。 糖尿病治療中の方や血糖値が気になる方は、 一度に食べる量を控えめにする、 野菜やたんぱく質と一緒に食べる、 食べる順番を工夫するといった方法とあわせて、 主治医や管理栄養士に相談することをおすすめします。
里芋は低カロリーでありながら、 独特のぬめり成分(ガラクタン・グルコマンナン)や 食物繊維、カリウム、ビタミンB6、 マグネシウムなど、 体調管理に役立つ栄養素を含む食材です。
子孫繁栄の象徴として行事にも用いられてきた、 日本人になじみ深い食材でもあります。
「里芋を食べると特定のホルモンが分泌される」と いった効果を示す確立した医学的根拠は、 現時点ではありません。
しかし、食物繊維やマグネシウムによる 血糖コントロールのサポート、 カリウムによる塩分バランスの調整、 ビタミンB6による神経伝達物質の合成サポートなど、 日々の健康づくりに寄与する可能性のある 栄養素がバランスよく含まれています。
一方で、生の皮をむいた際のかゆみや、 必ず加熱してから食べること、 尿路結石・腎機能が低下している方の シュウ酸・カリウム摂取、食べ過ぎや 血糖値への影響など、 食べる際に気をつけたいポイントもあります。
こうした点をふまえたうえで、 独特のぬめりと食感、風味を楽しみながら、 適量をバランスの良い食事に取り入れることを心がけましょう。
「里芋」と関連する病気「里芋」と関連する病気は4個ほどあります。
詳細はリンクからメディカルドックの 解説記事をご覧ください。
皮膚の病気
里芋の皮をむく際のかゆみは接触皮膚炎の一種で、 シュウ酸カルシウムの結晶が原因です。
また、シュウ酸やカリウムを多く含むため、 尿路結石や腎機能が低下している方は 摂取量に注意しましょう。
「里芋」と関連する症状「里芋」と関連している、 似ている症状は2個ほどあります。
詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
里芋の皮膚への刺激や、 食物繊維の摂り過ぎによって 現れることがある症状です。
症状が強い場合や長引く場合は、 自己判断で対処せず医療機関を受診してください。
<参考: 監修医師:久高 将太(琉球大学病院内分泌代謝内科) > |
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