私たちは「投げかけた言ば」

そのものに囲まれる人生を歩む

 

自分が向き合っている現象に対して、

「自分の思い通りにできないこと」が、

多くの人の「悩み」になっています。

 

でも、じつは、

「幸も不幸も、そう思う心があるだけ」です。

自分の「思い」をなくせば、

「悩み」は消えてなくなります。

 

自分の感覚で感想を言い、

評価論評しながら、

「気に入らない」と言っているだけなのです。

 

相手を変えようとか、

自分の目の前の現象を変えようと思っているうちは、

問題は解決しません。

宇宙には、もともと「問題などない」からです。

 

問題などはないのに、

「私」が「問題だ、問題だ」と

言っているだけなのかもしれません。

 

小林正観は、

よく「職場にこんなひどい人がいて、

上司が厳しい人で怒って怒鳴ってばかりで、

取引先にも理不尽な人がいて

困っています。

どうしたらいいのでしょうか?」

といった質問をいただくのですが、

 

私の答えは、

「で、何が問題なんですか?」「辞めたいんですか?」
「いいえ、辞めたいわけじゃないんです」
「辞めたくないということは、勤めていたいんですね」
「勤めていたいんですけど、上司がこんな人で」
「じゃあ、辞めたいんですね?」
「いや、辞めたくはないんですけど、ひどい人ばかりで」
「で、何が問題なんですか?」

 です。

 

辞めたくないのなら、

文句を言わないでやればいい。

 

辞めるのなら、

文句を言わないで辞めればいい。

どちらかです。

 

どちらにしても、

「文句を言っていること自体」

がいちばんの問題です。

 

その状態の原因をつくっているのは

「その文句」だからです。

 

宇宙には、

「投げかけたものが返ってくる。

 

投げかけないものは返らない」という法則があるので、

「辞める、辞めない」よりも、

「不平不満を言うか言わないか?」

のほうが重要な意味を持ちます。

 

たとえば、家族に対して、穏やかで、

にこやかな投げかけをずっと続けてきた人は、

自分自身も、穏やかで、

なごやかな空気に囲まれます。

 

反対に、

怒って怒鳴って荒い言葉を投げかけてきた人は、

同じように、

自分もその状況に囲まれることになります。

 

不機嫌を投げかけていけば、

不機嫌を自分が招くことになります。

 

笑顔でまわりに話をしていれば、

笑顔に囲まれることになります。

 

投げかけたものが、自分をつくります。

 

だとすれば、

「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句

(私はこの5つを「五戒」と呼んでいます)」

を言わないで、

 

「嬉しい・楽しい・幸せ・愛してる・大好き・

ありがとう・ツイてる

(私はこの7つを「祝福神」と呼んでいます)」

 

といった「肯定的な言葉」を口にしたほうがいい。

 

その人の口から出てくる言葉が、

常に人を和らげるものであり、

あたたかくするものであり、

力づけるものであり、励ますものなら、

その人は、

「投げかけた言葉そのものに

囲まれるようになっていく」のです。