2024/7/7
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じつは「卵」は問題なし… 「心筋梗塞」の発症率があがる 「食べすぎてはいけない食べ物」 |
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じつは「卵」は問題なし…「心筋梗塞」の発症率があがる「食べすぎてはいけない食べ物」日本人には、 日本人のための病気予防法がある! 同じ人間でも外見や言語が違うように、 人種によって「体質」も異なります。 そして、 体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも 変わることがわかってきています。 欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がなく、 むしろ逆効果ということさえあるのです。 見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、 日本人が病気にならないための方法を徹底解説! 卵やイクラは心配ない コレステロールが高いと聞くと、 反射的に「卵をひかえなければ」と思う人が少なくありません。
こうしたイメージのもとになったのは、 約100年前にロシアでおこなわれたウサギを使った実験です。
ウサギに大量に卵を食べさせたところ、 コレステロールの数値が上がりました。
しかし、その後の研究により、 この結果は人間にはあてはまらないことがわかっています。
ウサギは草食動物なので、 コレステロールをほぼ100%体内で合成しています。
そのため、 余分なコレステロールを体外に 排出する仕組みが発達しておらず、 人工的にコレステロールを摂取させると、 食べたら食べただけコレステロール値が 上がってしまうのです。
人間はウサギと違って、 口から入るコレステロールの量が増えると、 体内での合成が低下するようになっています。
健康であれば、 卵を2~3個食べたくらいで血液中の コレステロール濃度が上がることはありません。
卵に限らず、 コレステロールを含む食品の摂取を制限する 必要はないと判明したことから、 厚生労働省は、 これまで定めていたコレステロールの摂取基準を、 平成27年版の 「日本人の食事摂取基準」から廃止しています。
つまり、本当に大切なのは、 コレステロールを含む食品ではなく、 「コレステロールの合成を促す成分」をさけることなのです。
その代表が飽和脂肪酸で、 その逆に、 コレステロールの合成を促さないのが 不飽和脂肪酸です。
図5-8にコレステロールの合成を促す食品と 促さない食品を、 図5-9に飽和脂肪酸と 不飽和脂肪酸の特徴をまとめました。
正確に言うと、 不飽和脂肪酸には一価不飽和脂肪酸と 多価不飽和脂肪酸があり、 さらに多価不飽和脂肪酸はn-3系脂肪酸、 n-6系脂肪酸に分けられます。
それぞれ性質が異なりますが、 この図では不飽和脂肪酸の全体的な 性質を説明しています。 また、まだ結論が出ていない項目もあります。
卵1個には脂質が約5g含まれていて、 そのうち約200mgがコレステロールです。
しかし、含まれる脂質の半分以上が 不飽和脂肪酸なので、 食べることでコレステロール値が上がる 心配はほとんどありません。
イカ、タコ、イクラなども同じです。
また、魚に含まれるEPAとDHA、 オリーブ油やサフラワー(紅花)油などの植物性油、 そしてナッツ類に含まれる油も 不飽和脂肪酸でできています。
これに対して牛肉、 豚肉の脂は大部分が飽和脂肪酸です。
バター、生クリーム、アイスクリームなどの 乳製品や、 パンや焼き菓子、もちろんハンバーガーや フライドポテトなどのファストフードにもご用心。
さらにスナック菓子やチョコレート、 インスタント麵にはほとんど コレステロールが入っていませんが、 飽和脂肪酸が豊富です。
日本で暮らす日本人と、 ハワイに移住した日系移民、 そして米国本土に移住した 日系移民を調査した研究からは、 飽和脂肪酸の摂取量も、 総コレステロール値も、 日本から遠ざかるにつれて高くなり、 これにともなって、 心筋梗塞をはじめとする心臓病の発症率が 同じように上がることが確かめられました。
日本を離れて欧米式の生活習慣になじみ、 飽和脂肪酸の摂取量が増えるにつれて、 心臓病の発症率が高まるということです。
ただし、 飽和脂肪酸を徹底的にさけるのは問題です。 日本人は飽和脂肪酸の摂取量が少ないと 脳出血が起きやすくなることが、 多くのコホート研究から明らかになっています。 飽和脂肪酸にしても、 悪玉LDLにしても、 適切な量であれば体にとって大切な働きをしています。 極端に走らず、 バランスよく食べることが大切です。
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