「弟がいる長女」と
「妹がいる長女」の
育ち方はどう違う?
その後の人生が大きく変わるワケ
長女の潜在意識の形成は、
きょうだいの性別によってまた違うものになる
子どもの才能や考え方に、
生まれ順(きょうだい順位)が非常に強く影響していることをご存じでしょうか。
特に長女(第1子)の場合、
下のきょうだいが弟か妹かによって、
その後の潜在意識の形成と才能の伸び方が大きく変わってきます。
長女の持つ特権と
潜在意識の傾向
第1子は、
親にとって初めての育児の対象であるため、
親の手と愛情を独占する期間があります。
そのため、長女(第1子)には、
「親に従おう」「親の期待に応えたい」
という気持ちが強く根づきやすいという特徴があります。
基本的には素直で実直に頑張るタイプが多く、
家族や親を大切にする意識も強いでしょう。
しかし、弟や妹が生まれると、
自分に注がれていた関心が急に奪われたように感じ、
心に傷を負うことがあります。
この「関心を奪われた感覚」が強いと、
その後の育児が難しく感じられるケースも出てきます。
長女にとって大切なのは、努力が報われ、
人から認められることです。
また、
心の奥底では「みんなの役に立ちたい」と本気で思っている、
とても優しい存在です。
この長女の潜在意識の形成は、
きょうだいの性別によってまた違うものになります。
弟のいる長女:
頑張ることを手放す
リスクと親の役割
弟のいる長女さんは、
しばしば「お母さんは、
弟ばかり可愛がっていた」と思って
育つ方が多い傾向にあります。
これは、
親が意図的に差別しているわけではなく、
性別の違いと成長の差から生じることがほとんどです。
一般に女の子は男の子に比べて成長が早く、
言葉も早く、理解力も高いため、
母親の言うことをきちんと聞くことができます。
一方、
男の子は母親にとって「宇宙人」のように
理解不能な存在に感じられることも多く、
言うことを聞かせようとしても難しいため、
大目に見ることが多くなりがちです。
長女はこれを見て、
「自分の時はダメって言われたのに」
「弟はずるい」と感じ、
強い嫉妬を覚えます。
その結果、
「物わかりのいい私では厳しくされるばかりなので、
頑張るのはバカバカしい」と考えるようになり、
一生懸命頑張ることをやめてしまうことがあります。
頑張らなくなることで、大人になった時に、
チャンスを逃してしまうことにつながりかねません。
しかし、
その反面、弟のいる長女さんは、
気さくで親しみやすい性格に育ち、
「うまくいくことだけが人生じゃない」といった
達観した感覚を持ち合わせることもあります。
育て方のヒント:
心を満たし、同志となる
弟のいる長女さんを育てる上で重要なのは、
弟に嫉妬をすることがないように注意を払うことです。
物理的に弟の世話が必要でも、
心だけはずっとお姉ちゃんの方に向けて
あげることが何よりも大切です。
例えば、
お姉ちゃんが何かできた時、
すぐに隣にいて「できたね」と
声をかけてあげるだけで、
長女の心は満たされます。
心が満たされれば、
心が荒れることはありません。
長女さんとは、
友人や同志のような心で交流することが有効です。
親だからと指導するような態度を取ると、
特に弟が生まれた後は、
それが自己否定されているかのように感じ、
強く反発します。
上から指導する関係を止め、
共に育つ姿勢を持つことで、
長女の知恵や能力は高まります。
妹のいる長女:
優等生としての重圧と
メンタルケア
妹のいる長女さんは、
弟がいる場合とは対照的に、
妹という「自分の分身」のような
存在が生まれてくるイメージがあります。
そのため、
より良いお姉ちゃんになろうと努め、
頭も良く、
責任感も強い優等生タイプに育つ傾向があります。
しかし、
このタイプは頑張りすぎてしまうという
大きな課題を抱えています。
ざっくばらんに振る舞うことができず、
真面目すぎて息抜きができなく
なってしまうケースが見られ、
時には引きこもりや摂食障害などの
メンタル的な問題を抱えてしまう
長女さんもいます。
妹のいる長女さんは、
プライドが非常に高く、
「絶対に人に見下されたくない」
という思いが強いため、
一生懸命頑張ろうとします。
育て方のヒント:
承認と丁寧なサポート
妹のいる長女さんへのサポートは、
まずそのストレスを軽減し、
息抜きをさせてあげることです。
もし姉が妹にいじわるをしていたら、
それはかなりのストレスが
溜まっているサインです。
このタイプの長女さんは、
第2子以降の子どもが持つような
要領の良さをあまり持っていません。
そのため、
親は「どう頑張ったらいいのか」
「何をすればいいのか」を、
イライラせずに、できるだけ優しく、ゆっくりと、
かみ砕いて説明してあげることが大切です。
一度理解すれば、
長女さんは非常に誠実に物事を
こなしていくことができます。
そして何より、
努力したこと、一つ一つ丁寧に
理解しようとする姿勢を、
周りに認められ、評価されたときに、
長女さんの自己肯定感は大きく高まります。
もし母親自身が娘のことに
口出ししすぎてしまう(過干渉)傾向がある場合、
娘は期待に応えようと頑張りすぎるため、
関係がこじれる可能性があります。
娘の「そのまま」を認め、
執着しすぎないことが、
彼女の健全な成長につながります。
才能開花の鍵:
潜んでいる能力を信じる
長女の抱える課題は、
親の接し方や、
幼少期(特に10歳までの思い込み)
によって潜在意識に深く刻まれたトラウマや
劣等感に根差していることが多いです。
長女の抱える課題は、親の接し方や、
幼少期(特に10歳までの思い込み)によって
潜在意識に深く刻まれたトラウマや劣等感に
根差していることが多い
子どもが親に気持ちを共感されないと、
「分かってほしい」という方向にエネルギーを使い始め、
本当にやりたいことにエネルギーを回せなくなってしまいます。
親の役割は、
子どもの感情に最大限に寄り添ってあげることです。
子どもが「やりたくない」「めんどくさい」と言えば、
「そうだよね」と共感し、理解を示すこと。
そして、
親は子どもの無限の可能性を信じ、
「この子はきっといつか何かをしてくれるだろう」
「思い込み」(潜在意識)に繋がり、
才能を開花させるスイッチを入れるのです。
長女さんが、
きょうだいとの関係や親の期待の重圧から解放され、
自己肯定感を育むことができれば、
彼女たちの持つ誠実さ、
責任感、
そして「誰かの役に立ちたい」という
内なる願いは、
きっと人生を切り開く力となるでしょう。