疲れに気づかないまま、 ふだん通りに動いていると、 疲れがどんどん蓄積し、 心や体が不調に。上手な休み方を取り入れましょう。 今回は、 医学博士・一般社団法人日本リカバリー協会 代表理事の片野秀樹さんに、 食事で休養を取る「生理的休養」を教わります。 休み方 食べる量を減らす 疲労によってダメージを受けた細胞の修復には、 栄養バランスのよい食べ物が重要です。 肉や魚などのタンパク質にビタミン・ミネラルを 積極的に摂ることで、 ダメージを受けた細胞を修復できます。 食事で休養をとることを 「生理的休養」の〈栄養タイプ〉と呼びます。 ここで大切になってくるのが、 「食べすぎない」ことです。 「私は“食べない栄養”といっているのですが、 食べすぎない、 もしくは胃にやさしいものを食べることで、 消化器系を休めたり、 老廃物を排出してデトックスできます」 正月明けの七草粥は、 まさにこの考え方を実践しているといえるでしょう。 ふだんから腹八分目、 もしくは六分目の食事を心がけることで、 体も軽く感じられ元気が出てきます。 白湯を飲んで体を温めることも、 体を休めるのにプラスです。 また、決まった時間に朝食をとると 自律神経が整うので、 ぜひ習慣化しましょう。 やるといいこと ⚫︎食事量を抑える ⚫︎胃にやさしい食事をとる ⚫︎白湯で体を温める お酒、甘いもの、コーヒーで疲れはとれない お酒、甘いもの、コーヒーで疲れはとれない 疲れたときはお酒や甘いものが欲しくなりますが、 それでは疲労の解消どころか、 さらに疲れてしまうことに。 お酒は適度ならストレス解消になりますが、 基本的に体に負担が大きく疲れのもとです。 寝る前の大量の飲酒は 睡眠障害になることもあり、 注意が必要です。 また、疲れたときほど自分へのごほうびとして 甘いものを口にしたくなりますが、 「甘いものは血糖値を上げて交感神経を優位に。 興奮状態となり、 リラックスどころか疲れが増します。 『甘いものを食べると疲れがとれる』は 誤解で、 その刺激で一時的に疲れを誤魔化しているのです」 疲れているときにカフェインを含む コーヒーも同様にNG。 交感神経に作用して脳や体を緊張させます。
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