2025/11/12

「泥水」で満たされた頭を 「澄んだ水」の状態にするには? ライフコーチの答えがもっとも過ぎた。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「泥水」で満たされた頭を

「澄んだ水」の状態にするには?

ライフコーチの答えがもっとも過ぎた。

 
 
 
 
 
苦しみの根本原因を手放す方法とは?

 

 

悩みが多いと、

とにかくそれらのことばかりを考えてしまう。

 

しかし、その「考える」ということが、

実はすべての苦しみの根本原因なのだ。

 

ライフコーチでありビジネスコーチでもある著者が、

不安や後悔のループから解放されるやり方を提示する。

 

 

 

「考える時間」を
意識的に減らしてみる

 
 

考えるのを完全にやめるのは不可能ですが、

考える時間を減らすことはできます。

 

そうやって日を追うごとに考える

時間を少なくしていけば、

やがて1日の大半を思考にとらわれずに過ごし、

 

ほとんどの時間を幸せに満ちた

状態で生きられるようになります。

私たちが「考えるのをやめたい」と言うと、

多くの人はたいてい、

すべての考えをやめようとしていると勘違いします。

 

これは私たちが目指していることではありません。

 

「考え」と「考えること(思考)」の

違いはもうおわかりですね。

 

 

私たちは、

浮かんだ考えについて「考えること」は

最小限に抑えて、

 

「考え」だけが次々と浮かんでは

あふれてくる状態を目指しているのです。

 

 

考えるのをやめることについて、

最も興味深く逆説的とも言えることがあります。

 

それは、

考えることを最小限に抑えるには

それを意識するだけでよく、

他には何も必要ないということです。

 

 

自分が考えているということ、

それがすべての苦しみの

根本原因であることを意識すれば、

私たちはおのずとその事実を自覚します。

 

 

 

そして、思考にとらわれなくなり、

思考を落ち着かせてやり過ごすことが

できるようになります。

 

 

労力はほとんどいりません。

純粋に「今、ここ」に心を置くだけでいいのです。

 

 

ストレスや不安だらけなのは
あなたの思考が頭を濁らせるから

 
 

ではここで、

私のメンターの1人から教わった、

この概念を説明するたとえ話を紹介しましょう。

 

次の質問に答えてください。

 

Q.汚く濁った泥水の入ったボウルを

私があなたに渡すところを想像してください。

その水を澄んだ状態にするようにお伝えしたら、

あなたはどうしますか?

 

 

先に進む前に、

15秒かけてどんな答えが

思い浮かぶか確かめてください。

 

 

ほとんどの人は、

水をろ過したり煮沸したりといった方法を口にします。

 

泥水の入ったボウルをしばらく放っておくと、

泥が自然に水の底に沈み始め、

やがて水が自然と澄んでくることに、

大半の人が気づきません。

私たちの頭の働き方もこれと同じです。

 

「ろ過」や「煮沸」を試みて思考を乱すのではなく、

そのまま放っておけば、

思考は自然に落ち着いて、

私たちの頭は思考から解放されます。

 

 

水の自然な状態は澄んでおり、

私たちの頭の中の自然な状態も、

自分で乱さない限り澄んでいるのです。

 

 

人生が不透明で混乱し、

ストレスに満ちていると感じ、

次に何をすべきかわからない場合、

 

それはあなたの思考が泥をかき回して

頭の中を濁らせ、

前を見えづらくさせているからに

すぎないことがもうおわかりでしょう。

 

あなたはこの状態を、

自分が考えすぎていることに気づくための

指標として用いることができます。

 

 

 自分が考えていることしか感じられず、

考えることが不快な経験の

根本原因であることを意識すれば、

 

その経験をあるがままに

受け止めることができます。

 

そして、

干渉しないことによって思考を

落ち着かせることができ、

少しずつ頭の中を澄んだ状態に戻す

方法がわかるようになります。

 
 
 

思考の「流砂」から
抜け出す方法とは?

 
 

思考を流砂に例えることもできます。

私たちが自分の思考と格闘すればするほど、

ネガティブな感情は増幅し、

事態は悪化します。流砂も同じです。

 

 

もし私たちが流砂にはまったとしたら、

抜け出す方法は流砂と格闘することではありません。

 

私たちがパニックに陥って

必死にもがけばもがくほど、

流砂は私たちをいっそう強くつかんで、

さらに速く奥へと引きずり込み、

事態を悪化させるだけです。

 

 

 流砂から抜け出す唯一の方法は、

もがくのをやめて、身体の自然な浮力が働く状態にして、

砂の表面に難なく戻れるようにすることです。

 

自分の思考から抜け出す唯一の方法は、

 

なすがままにして、

 

私たちの生まれ持った内なる知恵が、

私たちを普段の明快で安らかな

状態へと導くように任せることです。

あなたがいつの間にか

「考えている状態」と

「考えていない状態」の間を

揺れ動いていたとしても、

それはまったく問題ではありません。

 

ずっと何も考えない

状態でいられるわけはありません。

 

それを目標にしようとすれば、

かえって自分を思考に引き戻して

苦しむことになります。

 

私たちは物質的で有限の体験を

している霊的で無限の存在です。

 

そのため、

私たちは文字どおり人間と神との間にある

「生きた門」であり、

 

必然的に不安やストレスを感じる状態と、

喜びと安らぎを感じる状態の

間を行ったり来たりします。

 

考えている状態と考えていない状態の間を

揺れ動くのを制御したり防いだり

することはできません。

 

ですが、

考える時間を最小限に抑えて、

喜びや安らぎ、情熱、愛情をいっぱいに

感じる瞬間をもっとつくり出すことはできます。

 

 

考え始めるのを制御できないというのは、

避けられない運命に呪われている

ように思えるかもしれません。

 

しかし、

私たちはいつでも考えていない状態に戻れるので、

心配はいりません。

 

それは、

人としての素晴らしい経験の一部なのです。

 

 

 

思考にとらわれていることを
自覚するだけで自然な状態に戻る

 
 

 何らかの瞬間にどんな思考を巡らせても、

根底には常に、こうした純粋な安らぎや愛、

充実感に満ちた状態があると自覚すれば、

 

真の安らぎが得られます。

 

私たちがいつも望んでいるその美しい状態は、

決して失われることはなく、

私たちがただ忘れているだけです。

 

 

しかし、

忘れているからといって、

そこに存在しないわけではありません。

 

夜になり太陽が沈んでも、

太陽が常にそこにあることを私たちは知っています。

 

ただ見えていないだけです。

 

 

 

『考えすぎない練習』
 
 
 

太陽が沈むときに、

二度と戻ってこないかもしれないと考えたら、

不安や恐ろしい考えが次々と

浮かんできても無理はありません。

 

同じことが私たちの存在状態にも当てはまります。

私たちには常に、

明快さや安らぎ、愛、喜び、

充実感という無限の泉があります。

 

このことを思い出すには

ほんの一瞬あればいいのです。

 

 私たちはときどきそれを忘れますが、

ネガティブな感情を抱いたときに、

自分が思考にとらわれていることを自覚するだけで、

自然な美しい状態に戻ることができます。

 

 

私たちに必要なのは、

そのことを思い出し、

 

これが自分の思考にすぎないことを自覚したうえで、

太陽が永遠に消えたわけではなく、

またすぐに昇ってくると認識して

心を安らげることだけです。

 

 

それを理解しておけば、

宇宙における夜の存在と役割について

正しく評価できるようにもなります。

 

またそれによって、

夜が私たち人間の経験の一部として

存在することに気づき、

 

太陽と同じくらいその美しさを

大切に思えるようになるでしょう。