2026/5/17

ドーパミン不足が アルツハイマー病記憶障害の一因  東北大学などが発見 新たな治療法の可能性

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

東北大学大学院とカリフォルニア大学

アーバイン校の国際共同研究チームは、

 

アルツハイマー病マウスを用い、

記憶をつくりだす脳領域における

ドーパミンの不足が、

記憶障害を引き起こしていることを発見した。

 

 

 近年、海馬のすぐ隣に存在する

「嗅内皮質」が海馬と同様に記憶を司る

重要な脳の領域であると分かってきた。

 

研究チームは2021年に、

嗅内皮質の神経細胞がドーパミンを

受け取ることで記憶が形成されることを発見した。

 

今回、

この神経細胞の機能低下により

アルツハイマー病の記憶障害が

生じる可能性があると考え研究を開始した。

 

 

 アルツハイマー病マウスは

匂いを覚えられない。

 

研究チームは、

アルツハイマー病マウスが匂いを

嗅いでいるときの嗅内皮質の

ドーパミン量を測定したところ、

 

健常マウスよりドーパミン量が

五分の一以下まで減少していることを見いだした。

 

また、アルツハイマー病マウスでは、

神経細胞が覚えるべき匂いに

正しく応答できなくなる異常が見られた。

 

 

さらに、

マウスに嗅内皮質のドーパミンを増やす

治療実験を行うと、

 

アルツハイマー病マウスは再び匂いを

記憶できた。

 

また、

パーキンソン病治療に使われる

ドーパミンの治療薬「レボドパ」を投与しても、

嗅内皮質の神経活動が正常な状態に近づき、

アルツハイマー病マウスの記憶も改善した。

 

 

今回の研究はマウスを用いた結果だが、

アルツハイマー病患者の脳でも

ドーパミンの働きの低下が示唆されている。

 

今後は、

アルツハイマー病患者の嗅内皮質と

ドーパミンに関する詳細な研究により、

 

ドーパミンを用いたアルツハイマー病の

新たな治療法の開発につながることが

期待されるとしている。

 

 

 

<参考:  大学ジャーナルオンライン>