2023/6/14

長寿の大原則は「血液といかに 上手に付き合うか」

 

長寿の大原則は「血液といかに

上手に付き合うか」

これだけは守るべき4つの日常習慣

 

 

人生は血液と共に終わる
 

「人生は、血液と共に終わります。

死ぬまで元気で、しかも長生きを志す大原則は、

この血液といかに上手くお付き合いをするかでしょう」

 

世界心臓病会議部会長などの

肩書きを持つ東丸貴信東邦大学名誉教授

(平成横浜病院総合健診センター)は、

血液の重要性をこう語る。...

 

 

体の隅々にまで酸素や栄養を送り届ける血液は、

体重の約13分の1

(体重60キロの人なら約4.6リットル)を占める。

 

一升瓶にして、

約2.5本分の量だ。

心臓はわずか1分間で、

この大量の血液を全身に拍出している。

 

では、

この血液という赤い液体は、

どのような“中身”なのだろうか。

 

「血液の中身は、

赤血球と白血球、

血小板という血液の細胞(血球)成分が約45%、

血漿(プラズマ)という液体成分が約55%です。

 

血液の細胞を重量比でみると、

赤血球が96%で最も多く、

白血球は3%、血小板は1%。

血漿成分は水分が90%、

蛋白質が7%、

その他の3%は微量の脂肪、糖、無機塩類です」

 

血球の3種類にはそれぞれ主要な役割がある。

 

赤血球は組織の酸素化や二酸化炭素の排出、

白血球は感染防御、

血小板は血を固める(凝集)ことだ。

 

このため血小板は、

怪我で出血したとき、

止血を行う反面血栓症(かさぶた)の引き金役を務める。

 

 

これだけは守ってほしい」

4つの日常習慣

 

血液の基本をもう少し掘り下げてみよう。

 

「赤血球の寿命は約120日間で、

寿命に達した赤血球は、

骨髄、脾臓、肝臓にある貧食細胞に取り込まれ、

壊されます。

 

寿命に達していないものが

壊される場合は『溶血』と呼ばれ、

骨髄は不足分を補おうとして

新しい赤血球を作り出します。

 

しかし、

赤血球の産生を上回るペースで溶血が進むと、

『溶血性貧血』が起こるのです」

 

血液に障害が生じるとやがて健康を蝕み、

長寿の妨げになる。

貧血はその代表例だ。

 

「貧血は、若い女性に多い

『鉄欠乏性貧血』やビタミン不足による

『悪性貧血』、『腎性貧血』、『再生不良性貧血』

(すべての血球をつくる造血幹細胞の働きが悪くなる)、

 

そして『二次性(症候性)貧血』(各種がんなど、

さまざまな病気によって生じる貧血)などに分類されます。

 

こうした病気を防ぐためには、

血液の働きが正しく

コントロールされていることが必要です」

 

いったいどうすれば

「正しいコントロール」が可能なのか。

東丸名誉教授は

「これだけは守ってほしい」と

4つの日常習慣を挙げる。

 

 

【血流を良くして血液成分を

維持するための日常習慣4つ】

 

 

1.バランスの取れた栄養摂取:

野菜や魚を食べずに、ハンバーグなどの

肉類や油っこいもの を食べ過ぎたり、

無理なダイエットをしたりしない。

 

赤血球の源である鉄分やビタミンB12を取り、

脂質や糖分取りすぎで

血液をドロドロ(固まりやすい状態)にしないこと

 

2.適度な運動:

第二の心臓と言われる筋肉をつくる。

 

週に5日を目標に、

1日最低30分は歩行や体操などの

運動をする。

 

テレビの前で座ったまま、

動くのはトイレだけといった自堕落な生活に浸らない

 

3.日光浴を欠かさない:

太陽に体をさらす。

 

ビタミンDやカルシウムを摂取して、

骨と筋肉を丈夫にし、運動機能を維持する

 

4.充分な睡眠:

何らかの理由でどうしても熟睡ができない場合、

あまり推奨はできないが、

 

医師の処方を受けたうえで、

依存症にならない程度の

睡眠薬を服用することも一つの手

 

 

高血圧症が発症したら

「正当な血液」に戻そう

 
 

貧血以外の血液に関する異変で、

とくに中高年が気になるのは「血圧」である。

 

 血圧が高くなる「高血圧症」は

50代で5割、60代6割、70代7割。

 

全人口では4割が高血圧症とされ、

そのうちの9割は「本態性高血圧症」だ。

 

その発症原因は塩分の取り過ぎや肥満、

運動不足、ストレスなど、

生活習慣と密接に関わっている。

 

「高血圧症は年齢や合併症によって

基準が異なりますが、

 

一般的には診察室で計測した

収縮期血圧が140mmHg以上、

または拡張期血圧が90mmHg以上の状態です。

 

とはいえ、

最近の欧米のガイドラインでは、

収縮期血圧が130mmHg以上

または拡張期血圧が80mmHg以上を

高血圧症と見なします」

 

もはや国民病とも言われる

「高血圧症」を長期間患うと、

血管や血流に支障をきたす

動脈硬化が加速する。

 

その結果として引き起こされるのが、

脳卒中(脳梗塞)や虚血性心疾患(心筋梗塞)、

末梢動脈疾患などの重い病気だ。

 

運動不足や栄養状態の異常で

ドロドロ血液になっていると、

このような病気になりやすい。

 

前述の貧血も、

脳・心臓の働きや血流を悪くする。

 

病気に突然襲われたら、

長寿の夢はまぼろしになってしまう。

 

たとえ治療で改善しても、

手足が不自由になるなどの

後遺症が出る可能性も懸念される。

 

「もし高血圧症が発症した場合、

減塩など生活習慣の改善に向けて直ちに努力し、

ドロドロ血液や貧血にならないよう気を付けてください」

 

食事、運動、日光浴、睡眠。

普段の小さな心掛けが将来を大きく左右する。

 

今日から早速、

一日の過ごし方を見直してみてはいかがだろうか。

 

 

睡眠中の女性
 
 
 
 

 

<参考:ドクター新潮> 

 

 

1喧嘩はするな、
2意地悪はするな、
3過去をくよくよするな、
4先を見通して暮らせよ、
5困っている人を助けよ、

 


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