昔、江戸時代に近江商人と呼ばれる人々がいて、
その人たちが「三方よし」という考え方を
根付かせていました。
令和の今にも受け継がれていて、
その考え方で世の中に貢献してる
企業はたくさんあります。
時代が変わっても大事にすることは
変わらないと気づいた話です。
田中雄大
さて、本題に入りたいと思います。
今回は、「三方よしで生きるとは?
近江商人から学ぶ商売の原則とは?」
をテーマに書きます。
「若い時は知識がないから世間を知らない。
知らないと夢を描けないし、
やろうと思えない。
尊敬するような人に出会って
いるかといった出会いすらも、
知識や体験に入る。
その数を簡単に増やせるのが本だよ。」
23歳の私に読書を
勧めてくださった人の言葉です。
当時、読書は苦手だったのですが、
「読むことで何か新しい
価値観を得ることができるかも」と思って、
いろんな人におすすめの本を聞きながら、
読み漁っていました。
読書を通じて、
江戸時代に近江商人という人たちがいることを知って、
彼らの考え方に感銘を受けました。
彼らは
江戸時代から明治時代にかけ、
日本の経済の土台と商売人の考え方を
作った方々と言っても過言じゃないと思います。
その彼らの考え方にある
「三方よし」というものがあります。
✅三方よしとは?
三方よし(さんぽうよし)とは、
近江商人の商売哲学であり、
商取引を行う際の基本的な価値観です。
三方よしには、3つの「よし」があります。
売り手よし 商売する側に利益がある
買い手よし お客さんも満足・得をする
世間よし 社会全体にもメリットがある

全て反映することが大事
つまり、
自分さえ儲かればいいという
商売はしないということです。
「自分の商売に関係するすべてにとって
価値がある状態を目指す」という考え方です。
衝撃と感銘を受けました。
私は自分のことメリットのことばかりを考えていたので、
世のため人のためという考え方はどこか
綺麗事のように聞こえていた部分もありました。
ただ、実際にこの理念を掲げて
繁栄してる会社も多くあります。
近江商人の流れを汲む
大企業も多く存在します。
代表してお伝えすると、
伊藤忠商事、丸紅、高島屋、大丸などです。
名だたる有名会社も、
この近江商人の文化を
受け継いでいるということです。
「三方よし」という考え方は繁栄していく
考え方ということを学びました。
そして、
今も昔も世の中で大切なことは
変わらないということを近江商人から知りました。
今は損でもいい。
あとで必ず返ってくる
「三方よし」について詳しく勉強すると、
この考え方が一貫して出てきます。
その背景には、
”生涯顧客をつくる”という
長期的な目的があるからです。
損をしたくないというのはある意味、
短期的に物事をとらえてしまって
一番損をすることになるのかもしれません。
こんな表現もできると思います。
・情けは人のためならず 人に親切にすると、巡り巡って自分に返ってくる
・信頼関係を先に育てる 利益は後からついてくる
・先に尽くし、与える 与えたものが与えられる
この「先に与えること」や
「信頼関係優先」なのは、
商品が消えても信用や信頼は残るからです。
三方よしということは、
自分も相手も社会も「全てがよし」
となるために動いていくという
前提から始まります。
実際に成し遂げるには長い時間がかかりますが、
世の中から必要とされる自分であったり、
お客さまから信頼される商売につながるので、
結果的に多くの人に喜ばれることになります。
売り上げは、
お客様に喜ばれたことや、
感謝された対価です。
短期の利益で動く人は、
小さく勝って大きく失う。
長期の信用で動く人は、
小さく負けても最後に大きく勝つ。
あなたがどんな考え方で戦略を立てて
いくのかは自分で選ぶことができます。
三方よしで生きるとは?
A.自分中心から卒業すること
自己中心的な考えから卒業することが、
社会で通用するビジネスパーソンに
求められることなのかなと最近感じます。
なぜなら、
人間はみんな自分を中心に考えて、
自己中な行動ばかりします。
人間の元々の本質が自己中なので、
その逆の利他的精神、
他人のことを思いやる心を持っている人は、
心のオアシスになれる人です。
つまり人気者になったり、
人から必要とされたり、
魅力的な人に見えるということです。
ここでは、
自己犠牲をしろと言っているわけではないです。
「どうやったらお互いがよくなっていくのか」を
考えられる人が、
三方よしを作っていくんじゃないかと思います。
とはいえ、
私自身も今でも相当自分って
自己中だなって思う時もあります、
何も意識せず、
考えないで放置すると、
自分のことだけ考えてしまっている。
そんなときは、
早めに気づいて軌道修正してきました。
日々修行中です。
近江商人の人たちをはじめ、
自分中心から卒業した人のように
これからも仕事をして参りたいと思います。
先に与えなさい。
そうすれば与えられるだろう。