「40代になると代謝が落ちる」

「年齢と共に太りやすくなるのは代謝のせい」

と思っている方も多いかもしれません。

 

けれども、

近年発表された米国の大規模研究では、

20歳から60歳までの基礎代謝はほとんど

変化せず安定しているという、

驚きの結果が示された。

 

 

科学的根拠に基づいて、

栄養や体、精神などのあらゆる

側面からの健康をサポートする

専門家・ホリスティックコーチのAYUMIさんが、

 

この研究について詳しく解説。

 

さらに、

実際に運動量を増やしてみて、

自身の代謝が昔とどう違うのかを検証してくれた。

その結果や気づきとは?

 

 

 

 

 

 

本当に年齢で代謝は落ちる?

 

「『科学誌 Science に掲載された研究によると、

20歳から60歳までの基礎代謝は

大きな変化なく安定していることが示されています。

 

つまり、加齢による代謝の低下は

従来考えられていたよりもずっと遅く、

実際に目立ち始めるのは60歳以降だということ。

 

 

この結果は、

『年齢のせいで痩せにくくなった』という思い込みが、

必ずしも科学的事実に裏づけられていない

可能性を示しています。

 

むしろ、

日々の生活習慣や活動量といった要因が、

体型や体重の変化に大きく

影響していると考えられるのです」。

 

 

代謝の真実とは?

 
 
young woman making using wellness app on smartphone
 
 
 
 
 
長年信じられてきた『年齢とともに代謝が下がる』
 
という常識を揺るがしました。
 
 
 
研究チームは、
 
生後8日から95歳までの
 
6,000人以上を対象に、
 
日常生活下での代謝を測定。
 
 

その結果、

 

20歳から60歳までの代謝は

驚くほど安定しており、

 

妊娠期でさえ大きな変化は

確認されませんでした

 

実際に代謝が低下の傾向を

示し始めるのは60歳以降で、

 

その背景には筋肉量や臓器などの

除脂肪体重の減少、

 

細胞活動の変化といった加齢に伴う

要因が関係していると考えられています。

 

 

つまり、

太りやすさ=年齢による代謝低下』

とは一概にいえず、

 

むしろ食事の内容や運動習慣、睡眠、

ストレス管理といった日々の

生活要因が大きく関わっている

可能性が示されたのです」。

 

 

なぜ代謝が落ちたと感じる?

 
 
woman standing on a weighing scale with dumbbells and fitness equipment in the background. healthy lifestyle concept
 

 


「『昔と同じように食べているのに体重が増える』

『同じ運動をしているのに痩せない』。

 

そんなふうに『太ったのは年齢のせい』と

思ってしまう人も少なくありません。

 

けれども実際には、

代謝の低下ではなく、

食べた量が思った以上に多かったり、

 

運動量が以前より減っていたりする

ケースも考えられます。

 

 

研究では、

”人は食べた量を実際より30〜50%少なく見積もり、

反対に運動量を多めに見積もってしまう

傾向がある”と報告されています。

 

 

例えば、

『おやつはほとんど食べていない』と思っていても、

仕事中のチョコや夜のデザートで、

知らないうちに数百kcalを摂っていることも。

 

『今日はよく歩いた』と思っても、

歩数計を見ると実際には数千歩しか

歩いていなかった、なんてこともあります。

 

こうした“あるある”な勘違いは、

誰にでも起こり得るものです。

 

 

さらに、

現代の生活習慣そのものが

『代謝が悪くなった』という思い込みを

強めている可能性も。

 

 

<代謝が悪くなりやすい生活習慣>

 
  • デスクワークで一日中座りっぱなし
  • 夜遅くまでスマホを見て睡眠不足
  • ストレスが溜まると間食に手が伸びる
 

こうした習慣が重なることで『太りやすくなった』

『体質が変わったのかも』と

感じてしまいやすいのです。

 

 

実際には、

代謝そのものが急激に落ちているわけではなく、

乱れているのは生活リズムや習慣のほう。

 

だからこそ、

まずは『どれくらい食べているか』

『どれくらい動いているか』

『どんな睡眠をとっているか』を

客観的に見直すことが、

改善の第一歩になります」。

 

 

科学が示す「代謝の4つの段階」

 
 
 
multi generation family walking in line, side view
 

「研究では、人間の代謝は大き

く4つの段階をたどることも分かっています。

 

 

乳幼児期(0〜1歳)

代謝が最も高く、成人の約1.5倍。


成長期(1〜20歳)

成長に伴い徐々に落ち着いていく。


安定期(20〜60歳)

驚くほど安定しており、ほとんど変化がない。


加齢期(60歳以降)

徐々に低下。筋肉量や細胞活動の減少が主因。

 

 

 

つまり、

30代や40代で体型が変わるのは

『年齢による代謝低下』ではなく、

ライフスタイルの変化が大きな原因と考えられます」。

 

 

運動量を週6日に

増やしてみた結果は?

 
 
 
contemporary wellness studio with group pilates workout
 
 
 
 

 

この研究結果を受けて、

AYUMIさんが

運動量を週4日から週6日に増やして、

 

体に変化が起きるのか検証!

運動量を増やせば年齢関係なく、

体への変化はあるのだろうか?

 

 

「『代謝は年齢で大きく変わらない』

と頭では理解しても、

 

実際に自分の体にはどう影響

するのか気になる人も多いはず。

 

私もその一人でした。

 

健康的な食事を心がけ、運動もして、

睡眠にも注意しているのに、

 

年齢を重ねるにつれてウエストや

体のラインが変わったように感じ、

 

鏡を見るたびに少し不満を

抱くことがあったのです。

 

 

運動習慣はもともとありましたが、

仕事が夜にずれ込むと、

以前は運動できていた時間に

動けない日も増えていました。

 

『もしかしたら運動量が

少なくなっていたのかも』と思い、

 

これまで週3〜4回だった運動を

週6日に増やすことに挑戦。

 

 

さらに振り返ってみると

、最近はジムでの筋力トレーニング

中心だったことにも気づきました。

 

以前はヨガやストレッチを多く取り入れていたので、

『毎日、体をしなやかに動かすこと』を

意識して再び取り入れるようにしたのです。

 

 

<AYUMIさんが

運動量を増やして感じた変化>

 
 

・ウエストや腰まわりの見た目の変化を感じた


・回転やストレッチを取り入れたことで体がリラックスして、

翌朝すっきり目覚められた気がした


・見た目の変化を目で確認できるようになった


・「毎日動けている」という意識が自信や前向きさにつながった

 

 

 

結果、数日で体に変化を感じました。

 

そこで気づいたのは、

単純に日々の活動量が

足りていなかったということ。

 

]

私自身も『動いているつもり』ではいましたが、

実際にはデスクワークが増え、

夜までパソコンの前に座りっぱなし。

 

さらに同じようなトレーニングばかり

繰り返していて、

気づかないうちに体への刺激が

少なくなっていたのです。

 

 

 
仕事や予定によって
 
運動ができない日もあります。
 
 
 
それでも、
 
これからはさまざまな種類の
 
運動を意識的に取り入れ、
 
 
 
体を動かす機会を増やして
 
いきたいと思っています。
 
 
 
改めて『年齢を気にするよりも、
 
日々どれだけ動いているか』が
 
大切なのだと実感しました」。
 
 
 

どうしても個人差はある

 
 

「今回紹介した研究は、

約6,400人を対象にした国際的にも

非常に大規模で信頼性の高いものです。

 

ただし、

これはあくまで現時点での科学的知見であり、

今後の研究によって新たな解釈が

加わる可能性もあります。

 

 

また、この研究で示された

『20〜60歳の代謝が安定している』という結果は、

体格や筋肉量などを調整したうえでの平均値

 

つまり、

すべての人が同じように安定しているわけではなく、

筋肉量の減少や生活習慣の違いによって、

同じ年代でも代謝の傾向は変わります。

 

 

『年齢だけで代謝が下がる』と

いうのは誤解かもしれませんが、

 

体質や日々の習慣によって

個人差があることは忘れないようにしたいですね」。

 

 

 

年齢よりも“習慣”がカギ

 
 
 
smiling brunette woman by the sea
 

 

 

体重や体型の変化を左右するのは、

年齢そのものではなく、食事・運動・睡眠・ス

トレス管理といった日々の習慣

 

だからこそ、

自分のライフスタイルをもう一度

見直してみることが大切です。

 

特に『食事』『運動』、

そして『回復(休養)』にしっかり取り組むことで、

まずは生活を客観的に振り返るきっかけになります。

 

 

おすすめは、

1週間だけ『食べたもの』

『動いた量』

『睡眠』

『その日の気分』を記録してみること。

 

 

完璧を目指さなくても、

ただ書き出して『気づく』だけで、

改善のヒントが自然と見えてきます。

 

 

必要なのは、

気づきと習慣の積み重ね。

 

小さな意識の変化が、

これからの体を大きく変えていく

第一歩になります」。